From the Lab 実証実験の取り組み紹介
未来のホテル体験をアプリで探求!
THLでの実証実験を支えるTHL Appとは
2025.10.02
アプリ関連

背景
宿泊業界は時代とともに絶えず進化を続けています。タップの『ホスピタリティサービス工学研究所』では、テクノロジーの力を活用し未来の宿泊施設がどのように変化していけるのかを日々探求しています。
その実験の拠点となっているのが、実証実験施設タップ ホスピタリティラボ 沖縄(以下、THL)です。ここでは、宿泊者にとってより豊かで快適な滞在体験を提供しながら、ホテル運営の効率化を実現するためのさまざまな試みが行われています。
今回は、未来の宿泊施設での体験を大きく変えるTHL Appについて、わかりやすくご紹介します。
概要
THL Appってどんなアプリ?
THL Appは、THL施設内で提供されるサービスを利用するためのアプリです。お客様の宿泊体験をより良いものにするために開発され、宿泊予約やアプリでのチェックイン/チェックアウト、施設内のサービス利用まで、多彩な機能を提供しています。
THL Appを核とした4つの実験テーマ
1.自分のスマホで、ホテルを“操作”する体験
ゲストご自身でアプリを利用してチェックイン/チェックアウトを完結できるため、フロントでの待ち時間を気にする必要がありません。
アプリ内で顔登録を行えば、手ぶらで客室への出入りが可能になります(顔認証解錠)。
また、客室内の空調・照明機器、カーテン(1部の客室)はホテルシステムと連携しており、アプリ内の家電コントロール機能を通じてスマホから操作できます。
ゲストは外出先からお部屋に戻る前にエアコンをつけておくなど、快適な環境を事前に設定することができます。
これらにより、まるで自分自身がホテルを操作しているかのような新しい体験ができます。

さらに、ホテル側は予約者情報と紐づけてログデータを収集することで各ゲストの好みや利用傾向の把握も可能です。
次回の宿泊時にはそのゲストのお好みに合わせた快適な客室環境を準備できます。
2.ロボットやAIが支える、スマートで効率的なホテル体験

アプリと連携したロボットやAIが、ゲストの対応(ルームサービスなど)やホテルの業務をサポートすることで、ホテルは人件費を抑えながら業務効率を高める事ができ、ゲストはこれまでにないスマートなホテル体験を楽しめます。
3.多様性に寄り添うホスピタリティサービス
障がいのあるお客様への配慮(客室のユニバーサルデザイン)、LGBTQへの理解、ハラールやビーガンへの対応など、多様な価値観や背景を持つすべてのお客様が安心して快適に過ごせるよう、THLのホテルでは包括的な宿泊サービスを提供しています。
多様性を尊重し、誰もが自分らしく過ごせる宿泊体験の実現を目指します。

4.エコ・利便性を追求
アプリで入店可能な24時間対応の次世代型無人店舗を導入することで、人手を介さない省エネ運用を実現します。
さらに、無人店舗のみならずコワーキングスペースやレストランなど、THL施設内のサービス利用もTHL Appひとつで完結します。
ゲストには快適な滞在に加え、利便性を兼ね備えた新しい宿泊体験を提供します。

まとめ
THL Appは、これからもゲストの使いやすさを重視し、高いサイクルで改善及びサービスを反映させ、今後も進化を続けます。
すでに提供中の『tapAppli』(“マイホテル・マイオペレーション”をコンセプトとしたアプリ)と共通のサービス基盤を利用しているため、THL Appで実証された機能は、他の宿泊施設やサービスへ横断的に展開することも可能です。
さらに今後は、観光施設やタクシーなどの交通インフラとも連携を進め、企業間でのアライアンスを広げていく構想もあります。
これにより、THL Appは旅の統合アプリとして、旅に出る前・旅の途中・そして旅が終わった後の、全ての段階でゲストを支える「旅のパートナー」として機能することを目指していきます。
システム構成
THL App (モバイルアプリ)
顔認証やQRコードによる解錠システム
チェックイン/チェックアウト
客室家電操作
24時間無人の次世代店舗利用
滞在中の各種サービスコンテンツの利用
アプリ会員証
混雑状況の可視化
ご利用明細の確認
関連部署
株式会社タップ ホスピタリティサービス工学研究所
研究開発エンジニア課
ビジネス研究開発課
※2025年10月時点の情報です